やすしの主張 - 「太陽光発電や風力発電ではCo2を減らせません!」

 皆さんは「グリーンパラドックス」という言葉を御存じか?グリーンは緑、パラドックスは逆説、一見正しいように見えるが実は矛盾した言葉。つまり、太陽光や風力による再生可能エネルギーによる電力の生成は、一見自然に優しい素晴らしい電力に見えるが、実はその逆で、再生可能エネルギーによる発電を増やせば増やすほど、原発や火力発電が増えCo2の発生量も増えてゆく。そういう意味です。

 再生可能エネルギーの先進地域ドイツでは、確かに風力や太陽光による発電が増加し将来80%まで増やしたいと公言している。その結果電気代は倍増し、ドイツ国内の工場が安い電気を求めて近隣諸国へと移転しています。移転先では石炭火力発電所原子力発電所が増加している。またドイツ国内では、再生可能エネルギーによる電気代が非常に高くなってきている為、電力を安く調達する必要に迫られ、単価の安い火力発電も増え、フランス原子力発電所から多くの電気を買う羽目になっております。

 

 それでは、我が国はどうか。北海道電力東北電力東京電力関西電力、これらの電力会社に同じ質問をしました。

Q1:「現状で再生可能エネルギーによって発電された電気分、火力発電所側で石炭もしくは液化天然ガスの燃焼を減らしておりますか?」

A1:「減らしておりません。現在の風力や太陽光による発電による電力は、ほぼ数パーセント。ほぼ誤差の範囲内です。」「太陽光や風力による発電量は、秒刻みで変動をするのでそれに対応して火力発電所側で、石炭や液化天然ガスで調節するのはほぼ不可能です。」

 

Q2:「それでは、再生可能エネルギー国内需要電力の2~3割を占めたらどうなりますか?」

A2:「供給する電気を減らすことがあったとしても、いつ天候で変化するか分かりませんので、バックアップとして石炭や液化天然ガスは燃やしていないといけません。」「しかもその時は電気代が今よりも更に上がりますので、国内工場はさらに火力による自家発電を行うでしょうから、Co2は思ったようには減少しません。」

 

Q3:「実際に、Co2を減少させる為には、原子力発電の再稼働が遅れている現在ではどうしたらよいですか?」

A3:「石炭火力の場合、石炭を砕いて微粉炭にして火をつける。そうするとジェット噴射のように爆発するのでその力で一回タービンを回す。さらにその熱を使って蒸気をつくり2回目タービンを回す。そうすると熱から電気への変換効率が約40%~約60%まで向上します。さらに液化天然ガスの場合は燃料電池を組み合わせ、3回タービンを回すことにより効率を70%代まで上げることが可能です。しかも最近の火力発電所からでる煤煙は皆さんの乗る車の排ガスより綺麗です。」

 本回答は、電力会社の総務部側、現場の技術者側と両方から聞いております。